
映画「日本で一番悪い奴ら」感想:かっこ悪い綾野剛がヤバい
映画「日本で一番悪い奴ら」の作品情報
公開:2016年 / 135分 / ジャンル:邦画
原作 / あらすじ
原作は映画の主人公(諸星)のモデルとなる 稲葉圭昭の独白書籍 『恥さらし 北海道警 悪徳刑事の告白』(2011年)
柔道特別訓練隊員として警察に入った諸星(綾野剛)は、20代後半になって現場に配属されるが、叩き上げの刑事たちの前では右往左往するのみ。
警察組織に認められる唯一の方法―それは【点数】を稼ぐこと。
あらゆる罪状が点数別にカテゴライズされ、熾烈な競争に勝利した者だけが認められ、生き残る。
そのためには汚物に飛び込み、“S(エス)(=スパイ)”を見つけだせば、優先的に情報が手に入る。
こうして諸星を慕って集まった3人のS(エス)たちとの狂喜と波乱に満ちた四半世紀が始まる。
(C)2016『日本で一番悪い奴ら』製作委員会
予告動画
個人的感想・評価
柔道一徹で警察官となったが現場では全く認められなかった若手刑事の諸星(綾野剛)
敏腕の先輩刑事(ピエール瀧)から『点数を稼ぐにはS(つまりスパイ)を作れ』と教えられたのを鵜呑みにし裏社会にSを作っていく
しかし成績を上げる事に躍起になるうち、摘発件数水増し手法を編み出し自らが悪事に手を染めていき…という話
平成に実際に起きた現役警察官の不祥事
警察官が銃器を密輸して自分で摘発して点数を稼ぐという嘘のような事件が本当にあったと言うのが驚きすぎる
しかも金策の為に麻薬密売にまで手を染めた挙げくに、自らもシャブ中になると言う呆れた実話
稲葉事件(いなばじけん)は、2002年7月に北海道警察の生活安全特別捜査隊班長である稲葉 圭昭(いなば よしあき)警部(当時)が覚醒剤取締法違反容疑と銃砲刀剣類所持等取締法違反容疑で逮捕・有罪判決を受けた事件である。
そして、この呆れた元刑事が後に発表した書籍を元に
あの『凶悪』の次に 白石和彌が出した『日本で一番悪い奴ら』という世間の期待値も高かった続・悪い映画
『凶悪』とはまた違う悪いやつを存分に描いてると思う
キャストが豪華でバラエティに富んでる
諸星の仲間となるスパイ3人は、歌舞伎役者の中村獅童・ミュージシャンのYOUNG DAIS・芸人の植野行雄(デニス)
綾野剛以外は、本業が俳優じゃないと言うのも面白いなぁ
ちなみにピエール瀧は驚きの早期退場だった
諸星 3部作の長作
最近の映画にしては139分とかなり長いけど、
- 前半は、諸星の摘発件数を上げまくるヤンキー青春映画のようなノリでコミカル
- 中盤は、諸星の暴走と黒岩の裏切りに端を発した仲間の亀裂
- 後半は、シャブ中になった諸星の暗い暗い転落劇に一転する
こんな感じでだらだらしてないストーリーなので、飽きずに見れる
1秒もかっこよくない綾野剛
役作りで10kg増量し顔も浮腫ませたらしい綾野剛は、平成の話にしては昭和すぎるファッションと役柄も相まって1秒もかっこよくない
特にシャブに染まってからの落ちぶれ具合は拍手モノだった
『楽園』に続いて、地上波では見れないブラック綾野剛を見れる作品
この人の出る作品は今後も注目したいなぁ
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