
映画「何者」の感想。デリケートな時期の本音と建前がリアル
映画「何者」の作品情報
公開:2016年 / 97分 / ジャンル:邦画
原作 / あらすじ
『桐島、部活やめるってよ』がベストセラーとなった朝井リョウの第148回直木三十五賞受賞作(2012年)
ひとつの部屋に集まった5人の男女。
大学の演劇サークルに全力投球していた拓人。拓人がずっと前から片想いをしている瑞月。瑞月の元カレで、拓人とルームシェアをしている光太郎。拓人たちの部屋の上に住んでいる、瑞月の友達の理香。就活はしないと宣言する、理香と同棲中の隆良。
理香の部屋を「就活対策本部」として定期的に集まる5人。
それぞれが抱く思いが複雑に交錯し、徐々に人間関係が変化していく。「私、内定もらった…。」やがて「裏切り者」が現れたとき、これまで抑えられていた妬み、本音が露になっていく。
人として誰が一番価値があるのか? そして自分はいったい「何者」なのか?(C)2016映画「何者」製作委員会
映画「何者」の感想
直木賞史上初の平成生まれの受賞者 朝井リョウらしい、等身大の若者の心象描写がリアルな作品
配役がどうなんでしょ
全員主役クラスの共演ということで超豪華なんやけど、22歳という設定には、チョイ役の山田孝之含めて、全員微妙に歳行き過ぎていてずっと違和感拭えず
もっと若い等身大の世代の俳優の方がしっくり来た気がするから
わざわざこの世代の俳優をキャスティングした理由がちょっと分からなかったのも残念
ツルミたいのは「一抜けた」を許せないから
何かが起こる訳でもない、青春群像劇的なストーリーで、就活中のデリケートな時期の若者の本音と建前がただただ描かれている
そこには、(私世代にはまだ無かった)SNSが重要な自己表現のツールとして当たり前に存在していて、余計にややこしくて生きづらくなっている気がした
この年頃をすっかり通り越したおばちゃん世代から見れば、なんだか小さな世界でごちゃごちゃやってるわねとしか思えなくて正直ちっとも面白くはない作品
でも、実際に社会に出る前の学生なんてみんなそうで、確かに自分も同じだったなと思うし
今まさにこの世代の子や、就活中・就活後の子が見ればリアル過ぎて怖い(つまり面白い)という感想になるかもしれない
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