2020
映画「夢売るふたり」感想:女の強くて醜くて怖い所全部出し
映画「夢売るふたり」の作品情報
公開:2012年 / 137分 / ジャンル:邦画
原作 / あらすじ
西川美和が監督・オリジナル脚本で描く長編第4作目。女性を主人公にした初作品。
東京の片隅で小料理店を営んでいた夫婦は、火事ですべてを失ってしまう。
夢を諦めきれないふたりは金が必要。
再出発のため、彼らが始めたのは妻が計画し、夫が女を騙す結婚詐欺!
しかし嘘の繰り返しはやがて、女たちとの間に、夫婦の間に、さざ波を立て始める…
(C)2012「夢売るふたり」製作委員会
予告動画
個人的感想・評価
ざっくりこんな話
タイトルとは程遠い
松たか子 ✕ 阿部サダヲの共演、テーマが「結婚詐欺」とくればドタバタコメディ的な作品を想像していたけれど全然違ったわ
そりゃ、あの後味ズシンと重すぎる『ゆれる』の西川美和脚本/監督作品やもんね
女の醜い部分全部出し
貫也の裏切りを知った時から里子の色の無くなった丸い目、あぁ怖い
里子がターゲットを選び考えた策に、言いなりの貫也
淋しさや不満を抱えていて自信のない女ばかりに目をつけているから、若くもイケメンでも無いのに貫也の嘘に騙されていく
しかも、里子が(自分と比べて微妙に下の女を選んで)マウントを取っているのがさらに怖い(((;゚д゚;)))
止まらない最悪の末路へ
騙して集めた資金で順調に進んでいく店の再建とは裏腹に、(おそらくセックスレスになり) 冷え切って行く夫婦の関係
店を持ちなおせば、二人の関係も取り戻せれると思っていた里子に決定的な敗北感を感じさせた子持ちのバツイチ女(木村多江)が登場して話はバッドエンドに急速に向かっていった
かもめの鳴き声だけで終わるエンディングがズシンと来るムナクソ悪いのに印象に残るシーンが多い作品
女が見ても男が見ても後味悪い作品やと思う
序盤と終盤で、『ゆれる』の香川照之と『ディア・ドクター』の笑福亭鶴瓶がそれぞれちょっと出で贅沢出演しているのは西川美和作品ならでは
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