ドラマW「沈まぬ太陽」感想:恩地 行天 国見より凄いのは妻
ドラマW「沈まぬ太陽」の作品情報
公開:2016年 / 全20話 / ジャンル:国内ドラマ・WOWOW
原作 / あらすじ
山崎豊子の最高傑作と名高い長編小説沈まぬ太陽を初めて連続ドラマ化した作品
国民航空の労働組合委員長・恩地元(上川隆也)とその同志で副委員長の行天四郎(渡部篤郎)は、劣悪な労働環境の改善を目指すが、経営陣と激しく対立。
それでも空の安全を第一に考え、愚直に行動する恩地は、次第に経営幹部に疎まれ、海外の僻地へと左遷されてしまう。
一方現実主義の行天は恩地と決別し、会社上層部に取り入りながらも自らの理想の会社像を追い求め出世していく。
やがて、空の安全を軽視した国民航空は大型旅客機の墜落事故という未曽有の惨劇を引き起こす。
日本政府は国民航空の建て直しのため、関西紡績の国見にトップ就任を要請。会長に就いた国見は恩地を会長室部長として呼び寄せ、組織の不正の数々を調査させる。
恩地は失墜した会社の再生を信じて奔走するも、その前に立ちはだかったのは常務にまで上り詰めた行天だった―。(C)WOWOW/山崎豊子『沈まぬ太陽』(新潮文庫刊)
第2部予告映像
ドラマW「沈まぬ太陽」の感想
舞台は戦後の高度成長期。半民半官(国が半分出資してできた)の大航空会社の社員 恩地(上川隆也)と、後に宿敵となる同期 行天(渡部篤郎)を中心に大企業の闇・官民の癒着・上層部の不正・未曾有の大事故とその後が描かれる三部作。
全20話という、まるで現代版大河ドラマのような超大作WOWOWドラマ。出演者も大河ドラマ並みに豪華絢爛、海外ロケもあって本格的。
骨太な長編小説を完全再現したWOWOWならではの骨太作品で見応え抜群だった。上川隆也作品にハマった第一作。
しかし、NALってよ^^;
1985年に実際に日本で起きた歴史的飛行機事故「日航ジャンボ機墜落事故」をモデルにしたと言う説は(ほぼ)間違いないし、恩地のモデルになった日本航空社員もいるらしい。
会社名はナショナルエアラインで通称 NAL (JALじゃないよ、NALだよ!)
全編を通して「これはフィクションだろ」と言い切れるほどの再現性だけど、(大人の事情で) おおっぴらに「フィクションです」とは言えないというところかと・・・
とにかく家でも会社でも喫煙シーンがやたらめったら多いのが当時の時代を表している。
恩地はたしかに凄いけど
有能でカリスマ性もあって部下からも慕われる正義の男 恩地。
それゆえに会社から恨みを買って、嘘みたいな嫌がらせ辞令にも、決してブラック会社を辞めず自分の意地を貫き通した恩地はたしかに凄い。
けれど、組織の中でのし上がろうとする 行天も決して悪くないなと思った。なんだかんだ言って、アフリカに飛ばされていた恩地は富豪のような暮らしぶりで楽しそうだったしなぁ。
1番凄かったのは、恩地の妻(夏川結衣)だったのは間違いないわ。亭主元気で留守がいいっていっても留守長すぎだろぅ・・・
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