ドラマW「翳りゆく夏」感想:真相判明してもすっきりしない
ドラマ「翳りゆく夏」の作品情報
公開:2015年 / 全5話 / ジャンル:国内ドラマ
原作 / あらすじ
原作は赤井三尋の同名推理小説。(2003年 第49回江戸川乱歩賞受賞時のタイトルは、「二十年目の恩讐」)
ある大病院で新生児誘拐事件が発生。犯人は両親ではなく、病院の院長に身代金を要求する。しかし、大金を手にした後、犯人は警察の追跡中に事故死。そして、新生児が見つかることはなかった。
それから20年後、大手新聞社・東西新聞にこの誘拐事件の犯人の娘・朝倉比呂子(門脇麦)が内定し、週刊誌にスクープ記事を掲載されてしまう。
そのことを受け、人事部長である武藤誠一(時任三郎)は、何としても比呂子を守り、入社させるために躍起になる。
また、ある事件をきっかけに窓際社員となっていた元敏腕記者の梶秀和(渡部篤郎)は社長からこの新生児誘拐事件の再調査を言い渡される。
そして、当時事件に関わった人々を訪ね、取材を重ねていくと、思わぬ疑惑が浮かび上がってくる。運命の悪戯により、封印されていた衝撃的な真実が掘り起こされていく―。(C)2015 WOWOW INC.
予告動画
ドラマ「翳りゆく夏」の感想
予想してなかった真相だった
時効の身代金誘拐事件の真相をたどる話でなんか地味やなぁと思ったけど、実は複数の人間の欲望や悲しみの罪が複雑に交差していたことが判明していく中盤から面白くなってきた。
終盤で本当の顛末が明かされることになるけれど、私は予想外だったので驚いた。
新聞記者の調査力に驚いた
たった1人の内定者の為に社長まで出てきてここまでするのか?というのが今ひとつ理解できなかったのだけど、最後に理由が分かる。
これも大手新聞社のネームバリュー故か、新聞記者 梶(渡部篤郎)の調査力って凄いのねと感心。20年前の事件の事実に、探偵超えの調査力でたった1人でたどりついたの凄い。
渡部篤郎が新鮮、前田敦子は惜しい、麦ちゃんカワイイ
ひと癖ある役が似合う渡部篤郎が、今作品では新聞記者として(何もあくどいことをせずに)滾々と調査を進めていく真っ当な人物像だったので、新鮮だった。
当時はまだアイドル上がりだった前田敦子が風俗嬢(コスプレソープ)役をすることが推し宣伝だった割にはフリルのペチパンツ姿を披露するだけで際どい演出が一切なかったのがなんか惜しい。
透明感がすごくある初々しい門脇麦はめちゃくちゃカワイイ。
真実が判明したらよけいにもやもやする
ラストシーンは「それぞれ見た人が考えてね」的な終わり方。どう考えてもすんなり幸せな方向にはならない感じでかなりすっきりしない。
余談だけど、末期がんで余命の無い滝藤賢一が、真っ白すぎだったのあれは何?怖かった。
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