映画「西の魔女が死んだ」感想:原作の世界観そのまま再現。
映画「西の魔女が死んだ」の作品情報
公開:2008年 / 115分 / ジャンル:邦画
あらすじ
中学に進んでまもない夏の初めに、学校へ行けなくなったまいは、森で暮らす“西の魔女”のもとで過ごすことに。
西の魔女とはまいのママのママ、英国人である大好きなおばあちゃんから、「早寝早起き、食事をいっぱいとって、よく遊ぶ。
そして、何でも自分で決めること」の大切さを教わる。まいは戸惑いながらも、料理、掃除、洗濯、庭づくり・・・と、毎日励んでいくが、実はその生活は、“魔女修行”の始まりだった――。
原作
原作は小説家・児童文学作家・絵本作家の梨木 香歩のデビュー作。1994年に刊行されたは本作は数々の賞を受賞し100万部を超えるロングセラー。
予告動画
日本の田舎にあるイングリッシュガーデンや、そこに1人暮らす英国人おばあちゃん…原作の世界観がとてもよく再現されていると思います。
映画「西の魔女が死んだ」の個人的感想
原作ファンががっかりしないイメージ通りの実写化作品
イギリスの人の祖母と不登校になった思春期の孫が(りょう演じる母親がハーフ)、山奥で暮らすひとときのお話です。
私にしてはめずらしく原作を読んでいる作品で、実写を観たのは2度目。今見返すとハーブに囲まれた地味だけど丁寧な暮らしっぷりにも良さを感じられるようになりました。
クォーターだったり、両親が仕事熱心な一人っ子だったりしたせいか、少しクールで感受性の強い子に育ったまいを、おばあちゃんが魔女修行を道しるべにしてきちんと一度子供に戻してあげるのです。母の母の偉大さよ…。
大人が困るまいの質問に、決して無理強いすることなくヒントを与える答え方。掃除・洗濯・食事などの当たり前の生活を自然の中で一緒にこなしながら、自分で考える力を少しずつ与えていく様子が描かれていて、まるでジブリ作品のような雰囲気。
そんなとても良い関係の2人の確執のもとになる、父親とは正反対の野蛮で粗暴な近所のおっさん(木村祐一)にあの年頃の女の子が生理的に嫌悪感を示すのも今なら分かるんだよなぁ…
実写を観たのもかなり前だったので、キム兄(木村祐一さんね。)が出ていたのすっかり忘れていました。あの細い目であの表現ができるとは…新喜劇が生んだ実力派俳優の1人だわ。
西の魔女ことおばあちゃんが亡くなることはタイトルで分かるし、イギリス人のスローライフ的な感じなので、前半は見る人によっては退屈に思えるほどの何気ないストーリーですが、ラストのラストできっと涙しちゃうのでは無いかと思います。
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