NHKドラマ「こもりびと」感想:NHKらしいけど共感できない。
ドラマスペシャル 『こもりびと』 の作品情報
公開:2020年 / 1時間13分 / ジャンル:国内ドラマ
あらすじ
10年以上ひきこもり生活を送る倉田雅夫(松山ケンイチ)。重いストレスを抱え働けなくなったことがきっかけだった。
厳格な父・一夫(武田鉄矢)は元教師。地元でも尊敬を集める存在だが、雅夫の存在を世間から隠し、立ち直らせることも諦めていた。
しかし、自らの余命宣告を機に、最後にもう一度息子と向き合うことに。一方の雅夫は、閉ざされた部屋の中で人知れず、ひきこもりから抜け出す道を必死で探っていた。
制作背景
かつては若者に特有のものとされた「中高年のひきこもり」を (中略) NHKが多方面から改めて考える機会を提供するため「#こもりびと」と名付けたプロジェクトを立ち上げ、企画の一つとして、 (中略) 「8050問題」の実態に迫るドラマとして本作が制作された。
ドラマスペシャル 『こもりびと』 の感想と評価
高齢者の親(80)と中高年になる子(50)の引きこもり問題をテーマにまとめたNHKらしいドラマ。正直、松山ケンイチと武田鉄矢と言う配役じゃなければ見なかったテーマでした。
登場人物は主にこの3人。
- 真面目一貫の年老いた昭和親父
- 出来のいい兄と対象的な次男の息子
- その間を取り持つことになる平成生まれの姪
俳優陣の演技は素晴らしかったですが、私はこういう風にドロップアウトする生き方に対して寛容でない旧タイプの人間なので評価は低めです。
引きこもり息子と同年代ではありますが、余命短い年老いた父(武田鉄矢)が、健気に息子に歩み寄ろうとする姿が不憫でならず、そちら側に共感したほうです。
世間との接点を見いだせなくなっている中年の毛玉息子(松山ケンイチ)の再現性はとても高かったと思います。そんなチキンハートやったら、心臓何個あっても足りへんで!といくどか突っ込みましたよ。
実話を元に作られているだけあって、ベタだけど無理にハッピーエンドにするような脚色のない真面目なシナリオだったので、この問題を身近に抱える当事者なら大なり小なりどこかに共感できるのでは?と思います。
この作品では、ブルーハーツのセカンドアルバムYOUNG AND PRETTYが親子を取り持つ重要なアイテムとして使われています。
挿入曲も王道の、チェインギャング・スクラップ・TOO MUCH PAIN・人にやさしくなど。
ブルーハーツとしては非常に分かりやすい時代のアルバム&分かりやすい名曲チョイスすぎて、ヒロトを崇拝するモノとしては正直、止めておいてほしかったわ。歌詞を読み上げる演出とかとても恥ずかしかった。無いわー^^;
でもまぁ、これを期にブルーハーツってかっこいいなと思ってくれる人が増えればそれはそれで良しかなぁ。
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