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ドラマSP「微笑む人」感想:人は分かったフリをしたがるだけ
ドラマSP「微笑む人」の作品情報
公開:2020年 / ジャンル:国内ドラマ
あらすじ
妻子を殺害したエリート銀行員・仁藤俊美(にとう・としみ)。
一流大学を卒業後、大手都市銀行に就職し、妻子とともに幸せな生活を送っていたはずが、突然妻と娘を溺死させた罪に問われる。
さらに、彼が語った「本の置き場所が欲しかった」という殺害の動機に人々は驚がく。
世間が注目する裁判の行方、そして次第に明かされていく仁藤の過去。
誰も想像がつかなかった衝撃のラスト–その息を飲むような結末に、震撼する…! (C)貫井徳郎・実業之日本社/テレビ朝日
原作
微笑む人 (実業之日本社文庫) Kindle版
※原作とは結末が違うようです
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個人的感想と評価
かなり評価が分かれる作品
「妻子を殺せば増えすぎた本を置く場所が出来る」という理解不能な殺害動機の真意を記者が探っていくミステリーとして見ると、まったくもって肩透かしを食らうことになります。
殺人を犯した側の人間の心理の描き方が独特(どっちかというと肯定的)なのは同じ原作者の「愚行録」にも通じていましたが…結局なに?…なんでそーなった?と疑問が残りまくるモヤミス(もやもやミステリー)で後味悪い。
最終的に分かるのは、「人は他人の事を自分に都合のいいフィルターを通して見て分かったフリをしている」と言うこと。
実際に起こる事件には、分かりやすい物語など存在しないということでしょうか?
松坂桃李演じる仁藤の不気味な演技はとてもとても素晴らしかった。
余談だけど、この作品のレビューで仁藤にそれなりに共感できるというようなニュアンスのレビューが比較的若そうな人に多く、オバちゃんとしてはやや不安になりました。
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