ドラマ「リバース」を観た感想:藤原竜也ほか

2017年に放映された湊かなえさん原作小説「リバース」のドラマ版を全話視聴しました。美味しいコーヒーを丁寧に入れて飲みたくなる作品です。


ドラマ版「リバース」のあらすじをざっくり紹介

主人公は有名大学を卒業しながらも、冴えないサラリーマン生活を送る地味な男 深瀬(藤原竜也)。

酒は飲めず、美味しいコーヒーを嗜むことが唯一の楽しみの深瀬は、馴染みの喫茶店で知り合った常連女性 越智美穂子(戸田恵梨香)とふとしたきっかけで恋人関係になり、幸せの絶頂に。そんな日、深瀬の自宅ドアに「人殺し」と張り紙が・・・。

実は深瀬には、10年前に大学のゼミ仲間5人で行った旅行メンバーの一人で、唯一無二の親友だった広沢(小池徹平)が事故死してしまったという、心の奥に閉まっていた出来事がありました。

その事を思い出させるような張り紙に不安を覚え、広沢の3回忌から疎遠になっていたゼミ仲間と8年ぶりに再開しますが、

当時の事故の話になると全員が口をつぐみ気まずい雰囲気に・・・。当時の事故の話を告げた恋人の美穂子にも距離を取られてしまいます。

しかし、その後も事件関係者への告発文や脅迫が相次ぎ、ついにはメンバーの一人(谷原)が電車のホームへ突き落とされ意識不明の重体に・・・

「広沢の死は本当に事故だったのか?」「自分たちに復讐しているのはいったい誰なのか?」

深瀬が、この真相を追ううちに少しずつ広沢という青年の人柄と、事故のあらましが明らかになっていきます。



作品の関連情報

原作は湊かなえで、有名作品の「贖罪」「告発」のように、事件の関係者と思われる人物が独白していくストーリー展開で初回からイヤミス感満載。

揺れるヒロイン役に戸田恵梨香。事件を追いつづける元刑事の老年ジャーナリストは、ドラマ版「百夜行」でも似たポジション役を熱演した武田鉄矢。

秘密を握るゼミ仲間は、ジャニーズの玉森裕太、三浦友和/山口百恵の息子の三浦寛大(ヤバい妻役に水谷豊/伊藤蘭の娘の趣里)、キーパーソンとなる谷原役には主演級俳優の市原隼人と勢いのある若手ばかり。

ごく個人的な感想

藤原竜也といえば、カイジやデスノートの夜神月のような、行ききった天才みたいな役が多い印象なので、どこかで壊れるのかと思いきや、

今回の深瀬役は最初から最後までとにかく優しい青年役。脇を固めるキャラの濃い俳優陣を相手に、地味で冴えない役柄の主人公 深瀬を色濃く演じらたのはさすがでした。

ネタバレになりますが、著者が強く訴えたかったのは、序盤で明らかになる「悪意のない飲酒運転」への戒めだったのかと思います。

ですが、「飲酒運転の事実だけでは片付けられない秘密が他にあるのでは?」「いったい誰が何を隠し、仕組んでいるのか?」と、登場人物全員が怪しく思えてきてすっかり疑心暗鬼になるようなストーリーで目が離せません。

回を重ねるごとに、迫りくる復讐の手。事件の真相を追う間に、当時はキラキラと若く、今は社会的成功を治めているように見えるゼミ仲間それぞれが抱える、人に言えない苦悩も明らかになっていきます。

最初は全員悪人に見えていた登場人物たちが、だんだんと善人に見えてくる・・・湊かなえさん原作とは思えない最後は涙涙の結末です。

(原作は読んでいませんが、原作とは違うストーリーがプラスされているようです。)

鑑賞後に重たい気分になるイヤミスは見たくない・・・という人にも、おすすめできる作品でした。