ドラマW「プラージュ~訳ありばかりのシェアハウス」感想。
ドラマW「プラージュ~訳ありばかりのシェアハウス~」の作品情報
公開:2017年 / 全5話 / ジャンル:国内ドラマ・WOWOW
原作 / あらすじ
原作は『ストロベリーナイト』『ジウ』の著者 : 誉田哲也の連載小説 『カーテン』
32歳、旅行代理店の冴えない営業マン吉村貴生(星野源)。
仕事で失敗続きの上に好きだった女性にも相手にされず、憂さ晴らしに出掛けた先で、よく分からないまま覚せい剤を打たれ逮捕されてしまった。
当然会社からも解雇。挙げ句、住んでいた部屋が火事に…。
執行猶予中の身で借りられる物件などそうそうあるわけもなく、「ここで駄目なら他に行く所なんかないよ」と連れていかれたのは、朝田潤子(石田ゆり子)がオーナーを務める「プラージュ」という名の1階がカフェのシェアハウスだった。
「基本家賃は5万円、掃除は交代制、個室の仕切りはカーテンのみ、ただしおいしい食事付き」。
再就職が決まるまで、と軽い気持ちで住み始めた貴生だったが、“訳あり”の住人たち――小池美羽(仲里依紗)、野口彰(眞島秀和)、矢部紫織(中村ゆり)、中原通彦(渋川清彦)、加藤友樹(スガシカオ)――が起こすさまざまな騒動に巻き込まれていき…。
(C)2017 WOWOW INC.
予告動画
ドラマW「プラージュ~訳ありばかりのシェアハウス~」の感想
弾みで使った覚醒剤で前科一犯となった貴生(星野源)が、なぜか前科ものばかりを受け入れている女性オーナー(石田ゆり子)のシェアハウスで暮らすことになる。
のらりくらりとどうしようもない生き方だった貴生が、過去の罪と向き合いながら生きているシェアハウスの住人たちと、いろいろな形で心を通わせるうちに自分自身の再生の道を見つけていく話。
新鮮な誉田哲也
あまり前情報を入れずに見たので、ハードボイルドな作品で有名な誉田哲也がこんな心温まる感じの話も書けるのかと驚いた。
「前科者の社会復帰&前科者ばかりが集まって暮らす」といえば前に見た羊の木とテーマは近いものがあるけれど、あれほどの危うさは無い。
この作品は(悲喜こもごもな)泣きあり・驚き&笑いあり、終盤はジェットコースター展開で最後に意外な結末と希望の見えるラストシーン。後味の良い作品だった。
個性ある住人とぴったりな配役
歌手のスガシカオがなぜ配役されたのか知らないけど、セリフ少ない寡黙な役柄でとてもハマっていた。
星野源の脇を固めているのも上手い役者ばかりで、住人が全員愛すべきキャラクターなのも良い。 特に渋川清彦のキャラクターは好き。
美羽はヤバい!
犯した罪の重さはそれぞれ違うけれど、なかでも幼少期からの育ちのせいで人との距離がうまく取れない美羽(仲里依紗)の過去のクダリはヤバい。
不死身か!と思う強靭さで過剰防衛にも程がある事件の回想シーンは、まるでバトルシーンでインパクト大。このあたりは誉田哲也らしいとも言えるかと。
犯罪者の更生については考えさせられる
たとえ法で与えられた刑を終えたとしても、罪は決して消えない訳で、本人に更生の意欲があったとしても世間の目は相当に厳しい。
とは言え、偏見を一切持つなと言われても難しいけれど、このシェアハウスのオーナーのように社会復帰を支える存在は必要なんだなと感じた。
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