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映画「PERFECT DAYS」感想。今日も良き日、それでいい。
脚本: ヴィム・ヴェンダース / 監督: ヴィム・ヴェンダース /放映:2018年 / 126分 / ジャンル: 邦画
ざっくりこんな話
あらすじ
- 東京スカイツリーに近い下町の古いアパートに住む無口な男・平山(役所広司)はトイレ清掃員として働いている。
- 毎朝同じ時間に目をさまし、同じ手順で支度をし、ワゴン車に乗り込み渋谷区内中の公衆トイレを黙々と、隅々まで磨き上げてる。
- 淡々と繰り返す静かな日々の中、カセットから流れる音楽、木漏れ日、若葉の芽吹き、スナックのママの唄、眠りを誘う本⋯平山は、毎日違う小さな楽しみを感じている。
渋谷区内の公共トイレを刷新するプロジェクト「THE TOKYO TOILET」のPRとして企画されたオムニバス映画。
個人的感想・評価
前情報通り台詞が少ない主人公・平山(役所広司)の変わらない日々が、淡々と静かに撮らえられている。
極端に無口だけれど、けっして無愛想ではない男という役柄設定は、日本人が作りあげる人物像にはあまり無いなと思う。
過去に何かを抱えていそうで少し強面だけど、どうやら優しい男らしい平山に役所広司がとてもハマっていた。
起きて、働いて、食べて、風呂に入って、寝る・・・誰にでもあるその繰り返しの変わらない毎日。
そうやって当たり前に日々暮らしていく中で、心がざわつくようなことが起こっても、平山からこぼれる誰に向けるともない微笑みが、見ている方の心をふっと軽くする不思議な感覚。
インテリ外人が撮ったきれいなムービーと言えばそれまでだけど、「あぁ、今日も良き日」そうやって目覚められればもうそれでいいじゃないかと思える優しい作品だった。
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