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映画「碁盤斬り」感想。白石らしさもきちんとある時代劇

映画「碁盤斬り」感想。白石らしさもきちんとある時代劇

映画「碁盤斬り」の作品情報

放映:2024年 / 129分 / ジャンル: 邦画

原作 / あらすじ

誇り高い武士の生きざまを描いた人情噺『柳田格之進(古典落語の演目)』を元にした加藤正人のオリジナル脚本。『碁盤斬り 柳田格之進異聞』として小説化(2024)。

浪人・柳田格之進は身に覚えのない罪をきせられた上に妻も喪い、故郷の彦根藩を追われ、娘のお絹とふたり、江戸の貧乏長屋で暮らしている。

しかし、かねてから嗜む囲碁にもその実直な人柄が表れ、嘘偽りない勝負を心掛けている。ある日、旧知の藩士により、悲劇の冤罪事件の真相を知らされた格之進とお絹は、復讐を決意する。お絹は仇討ち決行のために、自らが犠牲になる道を選び……。父と娘の、誇りをかけた闘いが始まる!©2024「碁盤斬り」製作委員会

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予告動画

個人的感想・評価

評価 :

ざっくりこんな話
  • 彦根藩の武士であった柳家格之進(草彅剛)は、あらぬ罪をきせられ藩を終われたうえ妻を亡くし、一人娘のお絹(清原果耶)と江戸の貧乏長屋で質素に暮らしていた。
  • 格之進の武士の誇りを捨てない実直な人柄と、その人を表す正々堂々とした囲碁の打ち手に惚れ込んだ両替商の源兵衛(國村隼)と碁を打ち酒を酌み交わすのがささやかな楽しみであった。
  • しかし、件の冤罪事件が同藩の柴田兵庫(斎藤工)の陰謀だったことを知らされ仇討ちに向かう矢先、源兵衛の屋敷の番頭: 徳兵衛(中川大志)から50両を盗んだと疑いをかけられる…

白石和彌が時代劇を撮るとどうなるのか?と興味があった本作品。意外というと失礼かもしれないけれど、なんというか安心して見れる真っ当な時代劇だった。

白石和彌監督作品は、血しぶきが派手に弾け飛ぶ作品が有名だけれど、『ひとよ』や『凪待ち』・『彼女がその名を知らない鳥たち』なんかを見てきて求められる作品をきちんと作れる職業監督やなぁと言うイメージに変わっている。

本作でも、脚本の意図を尊重した演出に加えて、時折り挟まれる鮮烈な映像表現や、人が隠し持つ激情だったり「白石和彌らしさ」もきちんとあったと思う。

主演の草彅剛も、格之進の穏やかで真っ当な面と、冷徹に復讐を果たそうとする異なる2面性を、少ないセリフと演技でうまく表現していて適役だった。

ストーリーは古典落語の演目をベースにしている浪人の復讐劇で、単純と言えば単純。だけど、ラストシーンとなる格之進(草彅剛)の行動の解釈によっては深いなぁと思わせる。

私は、「囲碁のように白と黒(正と悪)をはっきり区別出来ないことを悟ったのかな」と考えた。


たるんだ二重顎で貫禄をしっかり見せた小泉今日子が潔かった。

以上!映画「碁盤斬り」感想。白石らしさもきちんとある時代劇 でしたー (*Ü*)ノ

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