ドラマW「双葉荘の友人」感想:怖くないホラファン
ドラマW「双葉荘の友人」の作品情報
放映:2016年 / 116分 / ジャンル: WOWOW
原作 / あらすじ
原作は第8回WOWOWシナリオ大賞受賞作。映像演出家・脚本家の川崎クニハル自身が若いころに体験した実話をベースにした“ロマンティックミステリー”『双葉荘』
2000年3月。舞台監督の川村正治(市原隼人)と雑誌編集者の妻・美江(臼田あさ美)は、高台のテラスハウス「双葉荘」に移り住む。
この家の大家・寺田幸吉(中原丈雄)とその妻・直子(吉行和子)の高飛車な態度は気になったものの、隣の部屋に住む主婦・八井沙季(陽月華)との相性は良く、正治も美江も新生活になじんでいった。
ある朝美江を送り出した正治は、家の中に不穏な気配を感じる。誰もいないはずの家に人影が…。それは26年前に「双葉荘」の同じ部屋に住んでいた倉田誠司(中村倫也)という画家の“幻影”だった。
似たような境遇の2人は次第に交友を結ぶようになるが、ある日正治は幻影の中で信じがたい光景を見てしまう。それは幻か過去に実際に起きたことなのか?驚くべき真相が明らかになる。(C) 2016 WOWOW INC.
個人的感想・評価
冒頭の演技は、棒読み系の台詞回しでやけに昭和っぽさを感じたけれど、監督平松恵美子は山田組出身(山田洋次の助監督)らしいのでそのせいかしら?
時代設定が2000年というのもあって、家電や家具もどこか昭和を感じる演出で懐かしかった。(ちなみに『テラスハウス』って、1戸建て長屋のことなのね。知らんかった。)
新婚夫婦が入居する築古の戸建賃貸も、その大家も、またまた隣家の妻も胡散臭くて、序盤は少々退屈なストーリーやったけど、映画じゃなくて2時間ドラマなのでこれくらいの重さ加減が丁度よいのかも。
後半にかけては急展開して、ある秘密とある真実がつなぎ合わさって、ホラーのようでミステリー要素もあって、ファンタジーなやさしい雰囲気もあって・・・いろいろまとめて最後はホロッとほっこりするっていう創作ならではの面白い脚本だったと思う。
(なんとなく辻褄が合わないところも合った気がするけれど、それを追求するのはナンセンスなのである。)
中村倫也演じる 倉田誠司は中盤でまさにふわっと登場してくる。
作中では“幻影”と言う表現がされていて、“幽霊”では無いのがポイントで、居るはずのない存在だけれど怖く無いというのが不思議な感覚。(いや、普通怖いでしょうよ。)
その幻影: 倉田は、触れない・声が出せないので正治(市原隼人)とは筆談でやり取りすると言う設定なので、中村倫也はほぼ表情とジェスチャーだけの演技で、それだけやのに印象に残る人物像だったのは上手いなと思った。
コメントの公開は管理者の承認制です (は空白不可)