
30~50代男性*風疹ワクチンの必要性
風疹感者数が急増中! なかでも男性は女性の4倍近く、年代は30~50代が目立ちます。なぜ働き世代の男性に風疹感染が多いのか、どんな人に風疹ワクチン接種が必要なのかについてまとめました。
30~50代の男性に風疹が流行している理由
30代~50代の働き盛りの男性に風疹感染者が多いのは、国の定める予防接種についての基準が度々変更されたことに起因しています。
このデータから分かるように、風疹ワクチン接種制度が開始されてから
- 女子のみ学校で集団接種
- 男女が医療機関で接種
- 1度のみ医療機関で接種
- 2度医療機関で接種
と、風疹ワクチン接種基準が何度も変更されています。
アラサー・アラフォー世代の男性は風疹感染率が高い
男女ともにワクチン接種が義務付けられていなかった昭和62年生まれ以前の男性は、風疹ワクチンの接種を受けていない人が多くなります。
さらに、昭和54年以前の男性に関しては1度も風疹ワクチンの接種を受けていない可能性が非常に高いのです。
風疹の症状
風疹はインフルエンザの10倍とも言われる感染力の強い「風疹ウイルス」によって起こる感染症です。風邪などと同じ様に飛沫感染(くしゃみや咳、会話)します。
- 発疹・関節痛
- 38度前後の発熱
- 首や耳などのリンパの腫れ
このような症状が現れ、特に大人の感染は重症化することが多いようです。また、風疹に効く特効薬は現在無いので、ワクチン接種による予防が必要です。
妊娠を希望する女性は早めに風疹ワクチン接種
妊娠中の女性はワクチンを接種することができ無いので、妊娠前に風疹ワクチンを接種しなければいけません。
妊婦の感染は胎児への影響が心配
妊娠初期の妊婦が風疹ウイルスに感染してしまうと、生まれてくる赤ちゃんに障害が出る可能性が高くなります。
これを「先天性風疹症候群」といい、発達障害・心疾患・難聴や網膜症など胎児への影響が懸念されます。
平成2年以前に生まれた女性は特に注意
風疹ワクチンの1回の接種では十分に抗体ができないケースがあり、ワクチンの2回接種が義務付けられていなかった平成2年以前に生まれた女性は、過去にワクチンを摂取していても風疹に感染する人が多い世代です。
風疹ワクチンの必要性は抗体検査で確認できる
幼少期や子供の頃に受けているはずの風疹ワクチンは、自分が風疹ワクチンを受けたかどうかは分からない人が多くいるのが大半。
「母子手帳で確認を」とは言われていますが、アラフォー世代にもなると母子手帳そのものが無い人が大半ではないでしょうか?
自分が風疹ワクチン接種が必要かどうかは、抗体検査で確認することができます。
風しん抗体検査は無料で受けれる自治体も
政府は、2020年の東京オリンピックまでに風疹の完全抑制を目標に掲げています。
風疹ワクチン抗体検査を無料で実施している自治体も増えていますのでお住まいの自治体で確認してください。
風疹ワクチン接種費用
大人の風疹ワクチンの接種は保険適応外となり 6000円程度ですが、接種費用の一部助成を行っている自治体もあります。
風疹ワクチン接種の必要性まとめ
ワクチン接種の必要性が高い順にまとめるとこのようになります。
- 妊娠を希望する女性(最重要)
- その女性のパートナー(最重要)
- 昭和62年以前に生まれた男性
- 平成2年以前に生まれた男女
男性で職場に女性の多い方・仕事で海外に行かれる事がある方も、風疹ワクチン接種をご検討ください。
2018/10/02追記
風しん抗体検査が一部を対象に無料で受けられる対象が広がっています。
厚生労働省は30代から50代の男性を対象に、免疫が十分あるか調べる抗体検査の費用およそ5000円を来年度から国と自治体で半額ずつ負担する方針です。これまでも、自治体によっては、妊娠を希望する女性のほか、妊婦の夫などが無料で抗体検査を受けられましたが、その対象が広がることになります。
出典 : 風疹抗体検査 30代から50代男性対象に公費で全額負担へ | NHKニュース
コメントの公開は管理者の承認制です (は空白不可)