ドラマW「邪神の天秤 警視庁公安分析班」感想
ドラマW「邪神の天秤 警視庁公安分析班」の作品情報
放映:2022年 / 60分・全10話 / ジャンル: 国内ドラマ・WOWOW
原作 / あらすじ
原作は麻見和史による推理小説。警視庁捜査一課十一係シリーズ(警視庁殺人分析班シリーズ)の鷹野秀昭を主人公としたシリーズ作品
日本警察の中でもエリートとされている公安部に異動した鷹野(青木崇高)。そんな中で起きた爆破事件の現場近くで与党大物議員の殺害事件が発生。遺体からは臓器が抜かれ、その付近には心臓と羽根を載せた天秤が残されていた。
猟奇事件現場に臨場した鷹野は、古代エジプト神話を模した殺害方法に違和感を持ち、筋読みを始めるも、同僚の氷室(松雪泰子)に公安には公安のやり方があるのだと一蹴される。情報収集活動は警察にとって捜査の基本ともいえるが、公安警察において、その手法はより緻密で複雑なものを要求され、鷹野も公安独自の捜査手法で事件を追っていくのだが……。秘密主義がはびこる公安で、鷹野は難事件の解決の糸口をつかめるのか――?猟奇殺人事件が、やがて公安と、ある目的を果たすために公安にやって来た鷹野の運命を大きく揺るがしていくことになる!©2022 WOWOW/テレパック
個人的感想・評価
新米刑事の如月塔子(木村文乃)を主役にした、ドラマW「殺人分析班シリーズ」で
如月の指導係としてバディを組んでいた鷹野(青木崇高)が本作品の主役。
舞台が公安部に移って、新興宗教団体や過激派左翼組織など、扱う事件の危険レベルが一気に上がる。公安の送り込んだS(スパイ)の拷問シーンは鬼気迫るものがあって、絶対地上波では無理なレベル。
過去と現在までの複数の事件が入り組んでいて、登場人物も多くストーリーとしては難解だけれど、テンポ良く毎話クライマックスがある全10話は見ごたえ充分。
「殺人分析班シリーズ」でサイコキラーを演じた菊地凛子も、本作ではレクター博士的な役割で登場する。
クールに与えられた職務を淡々と遂行する公安部の面々が、鷹野の合流によってだんだんと人間味が増していく様も面白い。常に眉を寄せた悲壮感100%の松雪泰子もはまり役。
男性警部が主役だと、ルール無視の非現実的なキャラクターものが多いけれど、本作の鷹野は、鋭い分析力と観察眼を持ち合わせた有能かつリアルな警部役で好感が持てる。
愛想を振りまく訳でもないけれど、傲慢な素振りも一切無く、人間力も高め。そういうわけで、主役としては地味かも知れないけれど、鷹野は2.5枚目俳優の青木崇高の当たり役だと思っている。個人的にとても好きなキャラクター。
スピンオフ作品のこれ↓しかり、
メインシリーズより派生版の方が面白いと感じる作品も珍しいなと思う。
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