映画「Dr.コトー診療所」感想:あの涙々から早20年
映画「Dr.コトー診療所」の作品情報
放映:2022年 / 135分 / ジャンル: 邦画
原作 / あらすじ
原作は山田貴敏による同名漫画 『Dr.コトー診療所』(2000‐2010)
シーズン1(2003)、シーズン2(2006)と放映された孤島の診療所にたったひとりの医師として赴任した五島健助と島民たちの人生を描くテレビドラマの20年後を描く劇場版
日本の西の端にぽつんと在る美しい島・志木那島。本土からフェリーで6時間かかるこの絶海の孤島に、19年前東京からやってきた五島健助=コトー(吉岡秀隆)。以来、島に“たったひとりの医師”として、島民すべての命を背負ってきた。
長い年月をかけ、島民はコトーに、コトーは島民に信頼をよせ、今や彼は、島にとってかけがえのない存在であり、家族となった。数年前、長年コトーを支えてきた看護師の星野彩佳(柴咲コウ)と結婚し、彩佳は現在妊娠7ヶ月。もうすぐ、コトーは父親になる。しかし、2022年現在、日本の多くの地方がそうであるように、志木那島もまた過疎高齢化が進んでいる。財政難にあえぐ近隣諸島との医療統合の話が持ち上がりコトーに島を出て拠点病院で働かないかとの提案が。それが島の未来のためになると理解しながらも、コトーは返事を出来ずにいた。(C)山田貴敏 (C)2022 映画「Dr.コトー診療所」製作委員会
予告動画
個人的感想・評価
- 「コトー先生」と呼ばれる医師 五島健助(吉岡秀隆)は、志木那島診療所で島民全員の命を背負って20年。島民からも愛され、そして島で家族もできた。
- しかし、島の未来のために近隣諸島の拠点病院で働かないかと提案され島を離れることを一人悩んでいたコトー。そんな中、急性骨髄性白血病と診断されてしまう。
- 病が急激にコトーの体を蝕む中、強い台風が島を襲う。島中の急患者が診療所に次々と運び込まれてしまう…
ぎぃ~んのりゅうぅ~のぉと中島みゆきの唄声が聞こえてくるだけで、もう条件反射で泣けてきそうになるドラマ。
リアタイで泣いて(再放送でも泣いて)から早20年とは信じられん… そして満を持してまさかの続編となると絶対見るしかない作品。
今見るととてつもなく豪華なキャストだったわ。あの少年が神木隆之介やったとは(!)と言う驚きもあり、健裕(たけひろ)役の富岡 涼が変わらぬ素朴な演技で復帰(ドラマ放映の後、芸能界を引退していたらしい)というのも感慨深い。
当時は、血気盛んなガッチリ長身で素敵だった時任三郎を懐かしみつつも やはり時の流れを感じ、変わったような変わってないような泉谷しげるを筆頭としたジジイたちまで全員同じ俳優の総出演となればリアタイユーザーには嬉しい限り。
新メンバーに髙橋海人を持ってくるあたり、ドラマを知らないZ世代もがっちり掴んでいるのでは?
ちなみに、髙橋海人演じる若手医師と同じく、コトーの自己犠牲っぷりに疑問が拭えないZ世代はぜひドラマ版を見てほしいと思う。
劇場版ということで、ストーリーはあれこれエピソードを詰め込み過ぎた感は否めないものの、後半はそうそう『Dr.コトー診療所』はこんなドラマやったなと思い出させてくれる島民たちのオーディエンスっぷりと、コトーの変わらない医師としての生き方にやっぱり泣かされた。
あぁ、もっと丁寧に描いた連ドラで見たかった。
原作漫画は(著者の病気療養にて)長期休載のままとのことらしく、劇場版は原作で描かれていないストーリーだと思う。
その為か、色んな人のラスト詠みが溢れかえってしまった神がかったコトーのラストシーンの真意は……? ともやもやしてしまったのだけが少し不満。
個人的には、やっぱり『Dr.コトー診療所』は悲しい余韻が残るよりも皆が幸せで終わっていて欲しいので、視力を失ってしまった(…のかも分からないけれど、あの瞳の色はそうでしょう?)とだけ思いたい。
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