ドラマ「17歳の帝国」感想:平の物語として見ても面白い
ドラマ「17歳の帝国」の作品情報
公開:2022年 / 全5話 / ジャンル:国内ドラマ
原作 / あらすじ
NHK総合「土曜ドラマ」で放送された近未来の日本でAIが選出した少年による地方政治を描いたSF作品
ヒットアニメを多数手がけた脚本家吉田玲子によるオリジナル作品
17才の総理・真木亜蘭(神尾楓珠)が、実験都市「ウーア」で平清志(星野源)らと、AI・ソロン(声・緒方恵美)を駆使し、理想の政治の実現を目指す!
個人的感想・評価
近未来・AI・高校生の政治統治!?
・・というテーマから感じた第一印象は、あぁ、いけ好かないカシコい若者の厨二病的なストーリーねと思ったけれど
意外と、AIの能力がまだ想像の域レベルなのと、現役高校生が総理大臣という非現実的な設定以外はまぁまぁありえそうな話だった
というのも、17歳の総理が普通の青年
10万人を超える応募者の中からAIが選出した真木亜蘭( 神尾楓珠)は、ビジュアル(と名前)こそキラキラだけど、
母子家庭の貧困暮らし&ヤングケアラーで引きこもっていた過去があり、プログラミング能力以外の実績を持たない地味な青年で
AIだけに頼らず、人と真摯に対話する心も持つ好青年でもある
彼が就任演説で述べた方針も、「透明な政治」「謙虚な政治」「救う政治」と、いたって(普通)真っ当なのよね
改革政策も、市議会廃止・市職員の削減・再開発による街の活性化・祭り復活による町おこしなど(ありがち)真っ当なもので
『若い世代への政治参加を啓発する若者向けドラマ』として作られたような、奇をてらいすぎないNHKっぽい作品だった
余談やけど、真木が失脚する件のストーリーや設定は、この物語の主旨とはずれているようで不要やったように思ったのが残念
平さんを主人公として見ると面白いかも
ウーアのプロジェクトマネージャーを務めた平(星野源)は「次の総理候補」と称される有能な政治家で
無能な現職総理(柄本明)✕現代風正義をかざす若者閣僚たち✕利権ばかりの老害市議会議員(田中泯)たちの間を取り持つ難しい役割も果たせる人格者
実は、プロジェクト・ウーアに応募しある理由で落選していたのだけれど真木たちと過ごした期間で、自らの政治感を省みるきっかけを得たようで、
大人世代なら平の成長物語として見た方が面白いと思う
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